さいたま市の浦和美園地区では、土地区画整理事業によるまちづくりが進んでおり、「公民+学」の連携による都市デザインの検討をはじめました。その中で、地域との対話をもとに、大学生が都市デザインの提案を行う「都市デザインスタジオ」にも取り組んでいます。
2016年度前期は、浦和美園駅と埼玉スタジアム2○○2を結ぶコミュニティ道路および沿道街区を対象として、「居住者にも来街者にも居心地の良い街」のデザインに取り組んでいます。2016年3月28日の第1回報告会、4月30日の中間発表会をふまえ、5月28日に最終発表会を行いました。
スタジアムを抱える浦和美園地区では、居住者と来街者の「折り合い」をどうつけるかが計画のポイントとなります。駅とスタジアムを結ぶコミュニティ道路を「スタジアム参道」と位置づけ、居住者と来街者の交流の場とするとともに、住宅地内に「路地」や「中庭」を設け、居住者の生活の場を確保するなど、「分ける/交わる」という2つの視点から、動線、建物利用、住宅アクセス、交流空間などの計画案が提示されました。
芝浦工大から学部4年生・修士1年生(計14名)が、地域からは、さいたま市、(一社)美園タウンマネジメント、イオンリテール(株)、埼玉高速鉄道(株)、浦和レッドダイヤモンズ(株)、地域住民の方々などにご参加をいただいています。最終発表会では、さいたま市清水市長、イオンリテール(株)梅本特別顧問にもご参加いただきました(計約40名)。
地域との対話をふまえた検討成果に対する反応は概ね好評でしたが、今後、実際のまちにどう生かしていくか、ディテールのデザインをどうつくり込んでいくかなどといった課題も明らかになりました。
浦和美園地区の都市デザインは本提案で終わりではなく、埼玉大学による2016年度後期の都市デザインスタジオ、住民等の方々による「美園まちづくりワークショプ」も開催予定です。これらをふまえ「みその都市デザイン協議会」による都市デザイン方針の検討が行われていきます。本提案もその中で、精査され、現実的な案となっていくことが期待されます。
—>芝浦アーバンデザイン・スクールのウェブサイト(都市デザインスタジオまとめ)はこちら
—>浦和美園地区(みそのウィングシティ)の情報はこちら(外部リンク)
—>アーバンデザインセンターみその(UDCMi)のウェブサイトはこちら(外部リンク)
この取り組みは「芝浦アーバンデザイン・スクール」プロジェクトの一環として実施しています。