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2016年1月12日

女性の工学生の未来予想図を描く架け橋!!

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男女共同参画推進事業新企画!!

女性の工学生の未来予想図を描く架け橋

男女共同参画推進事業×FM芝屋presents

 

女子学生ロールモデルインタビュー

 

実際に芝浦工業大学を卒業し、社会で活躍している女性の先輩に対して、我々学生が就職活動や仕事、将来、ライフコースについて不安に思っていることを伺う機会を作り、女子学生特有の仕事を含めた人生全体のキャリアイメージを描く参考となる情報を広く共有できるように発信するこの企画。今回は、情報通信工学の分野ではとても珍しいこの方、芝浦工業大学通信工学科情報通信網研究室の宮田純子助教にロールモデルインタビューを行った。舞浜方面の夢の国色に染まる研究室の主は、いったいどのような女性なのか、普段の授業では出来ない質問をさせていただいた。

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インタビューのお相手

―宮田純子(みやた・すみこ)―

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山形出身で芝浦工業大学電子工学科出身。

2015年に芝浦工業大学工学部通信工学科の助教に着任

トラヒック理論などネットワークの通信網の研究に携っている。

 

インタビュアー

―河村あかね(かわむら・あかね)―

システム理工学部 生命科学科 3年

FM芝屋 アナウンサー(当時)

撮影・編集スタッフ

工藤郁人 工学部 通信工学科 3年/FM芝屋 代表(当時)

藤江亮太 工学部 通信工学科 3年/FM芝屋 ディレクター(当時)

 

 

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―――本日は女子学生ロールモデルインタビュー第一回目ということで、工学部通信工学科の宮田助教にお越し頂きました。本日はよろしくお願いします。

宮田純子先生(以下宮田) よろしくお願いいたします。

 

 

仕事について

―――なぜ研究者になろうと思ったのか?

宮田 (学生時代は)もともとは研究者ではなくて、システムエンジニアにすごく興味がありました。最初は就職するつもりで、三年生の時にはインターンシップも行きましたし、企業説明会にも行ったりしてたのですが、たまたま三年生の時に受けた授業、先生の内容がすごく興味深かったのです。その先生の研究室に遊びに行っているうちに、三年生の時から少し研究をするきっかけ(課題)を先生からいただいて、その流れで研究が少し楽しいなぁっと思い大学院に進学しました。さらに、そのまま大学院で研究しているうちに研究って楽しいなぁと思って研究者になろうかなという気持ちに変わっていったので(笑)、具体的には大学院の時に研究者になりたいなと思いました。

―――大学院は学外進学だそうですね

宮田 学部は芝浦工業大学で、先ほどお話しした先生にいろいろ学んだのですが、その先生の研究室は電子工学科の中でもどちらかというと情報寄りの研究室でした。その後、三年生、四年生でやっていた研究の中で情報寄りの研究をより詳しくするためには先生から、東京工業大学の先生の所に行くと詳しく研究できるよってお話を聞いて、東京工業大学に進学しました。

―――学外進学で苦労したことやよかったことは?

宮田 芝浦工業大学にそのまま進学する場合には推薦制度だったり、様々な制度があります。しかし、学外の場合は受けている授業も学部とは全く違ったり、教科書も違ったりするので、そのあたりを東京工業大学の研究室の先輩に聞きに行ったり、勉強の面も少し大変でした。あとは入ってからもやはり、大学によって雰囲気もまたちょっと違うので、そういう意味では色々いい意味でも刺激を受けることもできたのですが、最初にやっぱり戸惑ったところも多々ありました。

―――芝浦工業大学と東京工業大学の違いは?

宮田 どちらも理系の単科大学なので、男女比率も大体一緒ですし、雰囲気も実はそんなに変わらないんじゃないかと思います(笑)。ただ芝浦工業大学のほうが愛着がありますね。

―――愛着がある芝浦に戻ってきた?

宮田 学部時代に過ごした大学っていうのは自分の中でも色々転機があったり、いい思い出とかもたくさんある場所ですので、そこで教員として働くことができるっていうことは凄く嬉しい事だなぁって思って戻ってきました。

―――研究者になるにあたり、結婚、出産など福利厚生はどれくらい考えましたか?

宮田 実は大学院の博士課程の時に結婚はすでにしていました。ただ大学院の博士課程に進学する時点ではまだ結婚のことは考えてなかったので、『もしかしたら将来結婚できないかもしれないな』っていう不安もありました。その時は若かったってこともあるんですけど(笑)、その時の研究をもっともっと続けたいという気持ちのほうが強くて、どんどん突き進んでいったように感じます。

―――先のことを考えずに研究をしていた?

宮田 そうですね(笑)。その時は研究のことを中心に考えていたように感じます。

―――工学系分野の女性の少なさの中でやりやすかったこと、やりにくかったことは?

宮田 いい意味も悪い意味も含めてなんですけど、例えば学会に行くと、ほとんど女性の研究者は少ないので、そうすると私は覚えていなくても向こうの研究者の方が覚えていてくださるってことが多いのです(笑)。ちょっとでもお話しすると『ああ、覚えなきゃ』って思ってもなかなか覚えきれないっていうことはありますね。でも逆に覚えてもらえる良いチャンスを貰っているので、そういう意味ではいいかなと思います。

―――仕事や研究をやめようと思ったことはありますか?

宮田 まだ芝浦工業大学に来たばっかりなので仕事はやめたいと思ったことはないですし、研究に関しても、研究ってやはりコツコツと毎日しないとなかなか進まないところもありますが、コツコツやっていけば着実に成果が出るのが研究ですので、今までも『絶対にやめたい!』って思うことは無かったですね。そういう意味では女性向きかなと思います。コツコツできるので!

―――講義をしていてうれしいと感じる事は?

宮田 私の講義の時には、学生さんの生の声を毎回聞きたいなと思っていて、毎回授業に対する質問やコメントを書いてもらって回収しているんです。それを次の授業で授業が半分終わったころで発表しているのですが、いろんな学生さんの生の声で『授業が分かりやすかった』とか『ここの部分すごく興味持った!』っていうのを書いてくれるとすごくうれしいなと思います。

―――研究者でよかったことは?

宮田 研究ってこれから無いものを作ったりだとか、新しいものを作る最先端の場所、職業だと思うんですね。そういう意味では常にこれまでに無いものをどういう風に作っていこうかとか、どういう世界になっていくのかっていうのを常に考えることができるのですごくいいなと感じます。あとは研究をしていると学会で海外に発表しに行くことも多々あるので、海外の研究者との交流であったり外国人の考え方っていうのを生で実感したりできる機会もたくさんあるので研究者で良かったと思います。

 

学生時代について

―――理系に進学した理由は?

宮田 私には理系工学部出身の兄が1人いて、その姿を一番身近に見ていたので、理系という分野が自分の中で身近に感じられましたし、数学、理科が高校時代に好きだったので理系に進みました。

―――その中でも芝浦工業大学に入学したのはなぜですか?

宮田 芝浦工業大学は地方受験があったので、地方出身の人でも受験しやすいですし、東京に出てみたいということありましたし、いろんな学科があり就職も良いと聞いていたので芝浦工業大学がいいかなと思い入学しました。

―――学生時代で一番楽しかったことは?

宮田 サークル、勉強、研究…色々しましたけど、大学時代はいろんな人に出会えたり、経験出来たり、考えることが出来る一番良い時期だと思うのですね。その大学学部時代の中で自分がたくさん考えたことは後の人生に良い影響を及ぼすと感じていますので、そういう意味でも良い経験が出来たのが良い思い出ですね。

―――当時、一番苦労したことは?

宮田 大学四年間は長いように感じますが、日々のことを淡々とこなしていると意外と時間がたつのが早いですよね。にもかかわらず、大学卒業する時には就職など将来のこともしっかり考えないといけないすごく重要な時期だと思うんですよね。その時期に備えて進路進学も含め就職活動をどうするかとか、研究室をどうするかなどいろんな選択に常に迫られているのが大学生じゃないかなと思います。そういう時に自分でどういう風に行動していくのか日々考えていくのが楽しくもありますが、いろいろ大変だったなと振り返ってみると思います。

―――学生時代、女子学生が少なくて苦労しましたか?

宮田 当時の電子工学科は140人くらいのうち女子学生が私を含めて二人しかいませんでした(笑)。もう一人の女子学生は私と気が合う女の子だったので、それは凄くよかったのですが、二人しかいないと話をするにしても何をするにしても『二人しかいないからね~』というようになってしまうことが多くて(笑)、そこは少し大変でした。

―――芝浦工業大学は強い女性が多い中、学生時代はどんな学生でしたか?

宮田 私ともう一人の学科の女の子はそんなにガツガツしている方では無かったので、どちらかというといつものんびり過ごしていたように感じます(笑)。

―――芝浦工業大学の女子学生の“ここが強い”と思うことは

宮田 どの学科も女子学生が少なく、その環境で日々頑張っているので、ここぞという時にすごく頑張れる子が多いと思います。あと、講義の時でも前の席で受講している女子学生が多いので、コツコツ勉強ができる子が多いと思います。

―――学生時代の友人とは今でも連絡取り合う?

宮田 同じ研究室だった学生さんとは今でも連絡取りますし、同じ学科の女の子とも、他学科の女子学生の友人とも連絡は取り合っています。

―――学生時代の友人は男子学生と女子学生どっちが多い?

宮田 研究室の友達は男子学生が多いですが、女子学生は他学科の友達が多かったのでどちらも作れたと思います。

 

ふだんの生活について

―――得意料理はありますか?

宮田 特に得意っていうものはないですね(笑)。日々、食べられるものを作っています。普通の料理です!

―――和食ですか?洋食ですか?

宮田 和食が多いですね。

―――休みの日は何をしていますか?

宮田 天気がいい日は、今、住んでいるところの周りにカフェがいくつかあるので、カフェ巡りをしたりだとか、私はディズニーが好きなので、ディズニーランドに遊びに行ったりだとか、映画館に映画を見に行ったりしています。

―――理系にいると男性寄りの行動、言葉遣いになりがちですよね。宮田先生はそんなことはないように思いますが、どうしてそれが維持できたのでしょうか?

宮田 自分の好きな服を着たり、好きなものをつけたり、そういうことが日々のストレス発散になっているのだと思います。

―――美容のために気を付けていることは

宮田 睡眠時間を確保できるように早く寝て早く起きることを実践しています。美容につながるかは分かりませんが。

―――どのような感じの学生だと嬉しいですか?

宮田 授業での中で行っているアンケートでいろいろ質問してくれる学生さんはいいなと思います。あと、説明をしているときに私の顔を見てうなずいていると、授業の内容を理解しているのだなと思ってうれしくなりますね。

―――ヒールのある靴で授業するのは辛いですか?

宮田 いつも履いているので辛いと思ったことはないですね。それよりも黒板を一番下まで下げても上のほうが高いなと思うので、そういう意味ではヒールを履いていると上のほうから板書ができるのでいいと思います。

―――お酒はお好きですか?

宮田 お酒は実はすごく弱いです。でも、お酒の席で皆さんとお話しすることは好きなので、

飲み会や懇親会でいろいろお酒の場で話すのは好きですね。

―――趣味は?

宮田 可愛いものを集めることが好きで、身近にかわいいもの置くというのにすごく幸せを感じます。研究室にもぬいぐるみを置いて癒しの場所を作っています。

―――好きなブランドはありますか?

宮田 このブランドがいいと思うものはないですね。かわいらしいものを出しているのであれば何でもいいですね。

 

 

人生の転機について

―――人生の分岐点はいつですが、その時何を重視しましたか?

宮田 一つにはなかなか決められないですが、大きい分岐点だと大学院に進学するかどうか、博士課程に進むかどうか、就職はどうするか、教員になるか企業の研究者になるかどうか、その辺りが人生の分岐点でした。その時に重視したことは、さまざま分野の方、年代の方に『自分の時はこうだった』などのいろいろお話を聞いて、自分の中で分岐点に対してどうすべきか、何を重要視すべきなのかということを一つ一つ納得した上で決めたということが大事だったと思います。

―――アドバイスを得る機会はどのようにして作りましたか?

宮田 就職活動の時にあったリクルーターの方に紹介してもらったり、知り合いの繋がりで紹介してもらったり、周りに『私は今、分岐点で悩んでいます!』というと、すぐ近くにはいないかもしれませんが、その知り合いとかでいいアドバイスを貰えることもあるので、自分から発信していって出会いの場を作るのが良いと思います。

―――大学院進学はした方が良いですか?

宮田 やはり自分が進学してみて思うことは、大学院に進学すると詳しく勉強も研究もできます。そして、学生生活が2年間長くなってしまいますが、その分成長できることは、学部四年間に比べてかなり大きいと思います。学業は積み重ねですので、学部時代に積み重ねてきた専門的な知識をどのように使うかを専門的に出来るので、自分の成長に繋がるので大学院進学してよかったなと思います。

―――人生は予定通りですか?

宮田 予定通りではないかもしれないですね(笑)。私は学部で卒業して、企業に勤めて、そのまま結婚して、子どもができたら退職して…そういう風なものを想像していたので、今は全く違う人生になっているんですね。でも、それは分岐点の所で自分の中で納得した上で決めたものですので、特に『こんな人生では無かった…』っていう風に思うことは無いですね。満足している結果だと思います。

―――今は幸せですか?

宮田 そうですね!(笑)。今は自分の母校である芝浦工業大学に戻ってこられましたし、自分が納得する形で研究者という道も歩めてきたのですごくいい人生を歩めていると思います。

―――今以上の幸せは?

宮田 芝浦工大にきてどんどん月日が経っていく中で、芝浦工業大学の学生さんをより成長させていくことが出来る教員になることが今以上の幸せなことですね。

―――これからの将来設計を教えてください

宮田 私は教員としてはまだまだ新米ですので、どんな学生からも信頼されるような教員になっていきたいですね。あと、女性の教員も研究者もまだまだ少ないので、そういう道もあるんだよっていうことを示すことが出来るような人になりたいなと思います。

―――最近、理系女子が注目されていますが、それについてどう思いますか

宮田 理系に進む女子そのものが少ないということがすごくもったいない事だと思います。女子はコツコツ毎日勉強できる力があったりだとか、ここぞという時に頑張れたりだとか、良い面もすごくあって、理系として向いている部分も多く持っていると思います。ですので、様々な場を通して『私でも進めるのかな』と思える子が少しでも増えるようサポートしていきたいですね。

―――芝浦工業大学の男子学生、女子学生に一言お願いします!

宮田 大学時代は、様々なことにチャレンジできる貴重な時期だと思いますので、是非様々なことにチャレンジして頑張ってください!

 

―――ありがとうございました。

宮田 ありがとうございました。

 

 

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インタビューを終えて

システム理工学部 生命科学科 3年 河村あかね

今回、女子学生ロールモデルインタビューをさせていただき光栄でした。私自身、理系に進んだことで就職(進学)・結婚といった不安を理系の先輩に伺う機会がなく、今回思い切った質問に答えてくださったのでとても参考になりました。従来の大人が大人へ行う質問ではなく、女子学生として等身大の質問をFM放送技術研究会所属の女子学生全員で考えました。将来に不安を感じている女子学生だけでなく、男子学生にも興味を持ってもらえるような内容になったと思っております。快く質問を受けてくださった宮田先生、協力してくださったすべての方へ、この場を借りて御礼申し上げます。

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